SOUP
Maison book girl new single
2019.4.3 Release
初回限定盤(CD+BD)
・品番:PCCA.04771
・価格:税込4,000円(税抜3,704円)
・Blu-ray収録内容:2018年12月16日開催
「Solitude HOTEL 6F yume」@ヒューリックホール東京 全編収録
通常盤
・品番:PCCA.04772
・価格:税込1,300円(税抜1,204円)
  • 1. 鯨工場
    2. 長い夜が明けて(仮)
    3. 未定
    4. 鯨工場(instrumental)
    5. 長い夜が明けて(instrumental)(仮)
    6. 未定(instrumental)
  • Purchase

RELEASE EVENT

  • 3/17(日)
    13:00〜
    HMV&BOOKS HAKATA
  • 3/17(日)
    17:00〜
    タワーレコード福岡パルコ店
  • 3/21(木・祝)
    18:00〜
    タワーレコード錦糸町パルコ店
  • 3/23(土)
    13:00〜
    タワーレコードNU茶屋町店
  • 3/23(土)
    19:00〜
    タワーレコード難波店5F
  • 3/31(日)
    13:00〜
    タワーレコード名古屋近鉄パッセ
  • 3/31(日)
    17:00〜
    HMV栄
  • 4/6(土)
    18:00〜
    タワーレコード新宿店
  • 4/7(日)
    18:00〜
    タワーレコード渋谷店

イベント詳細はライブページにて

SPOTIFY CAMPAIGN

当サイトにて掲載のロングインタビューをMOOK化。
昨年発売アルバムの収録曲「狭い物語」を対象にした世界シェアキャンペーンとして、
抽選で100名様にスペシャルインタビューMOOKをプレゼントします。
また、ランダムで10名様には、メンバー直筆サイン付。日本国外からも応募が可能となっています。

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Spotify 楽曲シェアキャンペーン

当サイトにて掲載されているロングインタビューがMOOK化され、こちらが今回世界最大音楽ストリーミングサービスSpotifyにて、昨年発売アルバムの収録曲「狭い物語」を対象にした世界シェアキャンペーンのプレゼントで配布されることが分かった。
Spotifyから楽曲シェアをする際、ハッシュタグ「#ブクガ2019」を付けてTwitterに投稿すると、抽選で100名様にスペシャルインタビューMOOKをプレゼント。写真は全て撮り下ろしのスペシャルな内容となっているのでぜひとも参加して手に入れて欲しいアイテム。また、そのうちランダムで10名様には、メンバー直 筆サインが付いてくるとのこと。こちらは日本国外からも応募が可能となっている。
世界の友達に向けて輪を広げてほしい。



【キャンペーン期間】
2019年2月14日(木)0:00 ~ 2月27日(水) 23:59
【応募方法】
①Spotifyで「Maison book girl」を検索し対象楽曲を再生。
②再生中に、・・・(ドットのアイコン)から「シェアする」を選んで、Twitterに楽曲をシェア投稿。その際にキャンペーンハッシュタグ「#ブクガ2019」を忘れずにつけてください。期間内であれば何度でもシェア(応募)可能です。
③後日、ご当選者様にはMaison book girl公式Twitter(@maisonbookgirl)よりダイレクトメッセージでご案内いたしますので、@maisonbookgirlのフォローを宜しくお願いいたします。
※鍵付きのアカウントの方は鍵を外してキャンペーンにご参加ください。
キャンペーンハッシュタグ検索してもツイート表示されない場合、ご応募いただいていても無効となってしまいます。

【対象楽曲】
「狭い物語」
http://open.spotify.com/track/1UBy37x4DWxePAPFBdKWSG(日本国内)
http://open.spotify.com/track/5gt61A2PMeKPfofkbGj9e5(海外)

SPECIAL PRESENT

「スペシャル映像上映会イベント招待キャンペーン
NEW SINGLE “SOUP”
スペシャル映像上映会イベント招待キャンペーン
4月3日発売Maison book girlニューシングル「SOUP」をAmazon.co.jpにてご購入いただきご応募いただいたお客様の中から抽選で150名様(全3部/各部50名様)をスペシャル映像上映イベントにご招待いたします。
ここでしか見ることの出来ない、貴重な映像を、Maison book girlメンバーと一緒に鑑賞できるスペシャルなイベントです!

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NEW SINGLE “SOUP”
スペシャル映像上映会イベント招待キャンペーン

4月3日発売Maison book girlニューシングル「SOUP」をAmazon.co.jpにてご購入いただきご応募いただいたお客様の中から抽選で150名様(全3部/各部50名様)をスペシャル映像上映イベントにご招待いたします。
ここでしか見ることの出来ない、貴重な映像を、Maison book girlメンバーと一緒に鑑賞できるスペシャルなイベントです!

【対象商品】

2019年4月3日発売 Maison book girl シングル「SOUP」
・初回限定盤/CD+Blu-ray(「Solitude HOTEL 6F yume」LIVE映像)/PCCA.04771/¥3,704+税(税込¥4,000)
・通常盤/CD/PCCA.04772/¥1,204+税(税込¥1,300)

【イベント内容】

日程: 2019/6/9(日)

会場: Amazonシアタールーム(都内某所)
参加メンバー:矢川 葵、井上 唯、和田 輪、コショージメグミ & サクライケンタ

内容:

◆1部:12:30スタート
MV撮影密着映像&トーク&見送りハイタッチ会
◆2部:15:00スタート
2019ツアー(福岡 / 大阪 / 名古屋)ダイジェストライブ映像&トーク&見送りハイタッチ会
◆3部:17:30スタート
「Solitude HOTEL 7F」ダイジェストライブ映像&トーク&見送りハイタッチ会


★各部ご参加のお客様に、イベント当日Maison book girl × Amazonオリジナルコラボグッズをプレゼントいたします。
※各部イベントは60分程度を予定しております。



【応募方法】

上記対象商品をAmazon.co.jpにてご予約購入いただいたお客様に先着にてシリアルナンバー入りイベント応募券をプレゼントいたします。

イベント応募券に記載された専用サイトにてシリアルナンバーと応募に関する必要事項をご登録ください。

ご応募いただいたお客様の中から抽選で各部50名様(全150名様)を「スペシャル映像上映会イベント」へご招待いたします。

※シリアルナンバー入りイベント応募券は数に限りがございます。準備数なくなり次第終了となりますので、お早目のご予約をおすすめいたします。

※シリアルナンバー入りイベント応募券はご購入いただきました商品と同送いたします。

※応募券に記載のシリアルナンバーでご希望の部へ1回ご応募いただけます。


【応募締切日】
2019年5月6日(月・祝)23:59まで

【当選案内】
各部ご当選のお客様へは2019年5月10日(金)夕方頃にメールにてご当選のご案内をいたします。

※落選についてのご案内(メール)はございません。
※各部イベントへの参加方法(集合時間、場所等)についてはご当選メールにてご案内いたします。
※ご当選メールに記載の参加方法を必ずご確認のうえご参加ください。
※各部イベントご参加の際に、ご当選メールとご本人様確認用の身分証明書(運転免許、保険証等)が必要となります。
※各部イベントへの参加についてはご当選者様のみ有効となります。ご当選権利の譲渡・転売等の行為は禁止いたします。
※会場までの交通費、宿泊費等の諸費用の一切は、ご当選者様のご負担となります。
※応募や当選等の状況に関するお問い合わせは一切お答えいたしかねます。

【イベントに関するお問い合わせ】
+++ご注意+++
・お問い合わせの際には、必ずお名前、お電話番号の記載をお願いいたします。
・イベントタイトル名・お日にちをお忘れなく記載願います。
+++++++++++++++++
ポニーキャニオン 
営業時間:平日10:00~13:00/14:00~17:00(土日祝・会社の指定日除く)
受付は24時間可能ですが、ご返信につきましては営業時間内となります。
イベント問い合わせ専用メール  inquiry@ponymail.jp
※イベント当日・前日のお問い合わせにはお答えできない場合がございます。
※上記お問い合わせ先以外、特に会場への直接のお問い合わせはご遠慮願います。
※本イベントは株式会社ポニーキャニオンが主催します。イベント内容についてAmazon.co.jpにお問い合わせいただいてもご案内致しかねます。あらかじめご了承ください。

Mbg Item /01
店頭予約購入先着特典 Mbg Item /03 (スプーン)
全国のCDショップにて2019年4月3日発売Maison book girlニューシングル「SOUP」を
ご予約・ご購入のお客様に、先着で「Mbg Item /03(スプーン)」をプレゼント。
各店舗でご用意している特典数量には限りがございますので、お早目のご予約をおすすめいたします。
※各種イベント・コンサート会場でのご予約購入は対象外となります。
※特典は数に限りがございますので、発売前でも特典プレゼントを終了する可能性がございます。
※一部取り扱いの無い店舗やウェブサイトがございます。ご予約・ご購入の際には、各店舗の店頭または各サイトの告知にて、特典の有無をご確認ください。

Maison book girl tour 
2019 spring

2019.3.16 Sat 
FUKUOKA DRUM SON
Open/Start: 18:00/18:30
Ticket: 前売り¥3,500 / 当日¥4,000 (+Drink)
※all standing

2019.3.24 Sun 
OSAKA BANANA HALL
Open/Start: 17:30/18:00
Ticket: 前売り¥4,000 / 当日¥4,500 (+Drink)
※all standing

2019.3.30 Sat 
NAGOYA ell.FITSALL
Open/Start: 18:00/18:30
Ticket: 前売り¥3,500 / 当日¥4,000 (+Drink)
※all standing

Solitude Hotel 7F

2019.4.14(Sun) 昭和女子大学 人見記念講堂
Open/Start: 17:00/18:00
Ticket: 前売り¥5,000 / 当日¥5,500 (+Drink)
※全席指定

◦ 先行チケット発売
オフィシャル先行(Web抽選)
受付期間 1/28(月)22:00 ~ 2/12(火)12:00
先行発売は終了しました
※お一人様1公演につき4枚まで
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◦ 一般発売 2月23日(土)10:00〜 各種プレイガイドにて発売

◦ 主催:各ライブハウス/各地プロモーター
◦ 企画/制作:ekoms/Pony Canyon

INTERVIEW

2018年を振り返り、何を思うのだろう。
そしてブクガはどこへ向かい、何を目指すのか。

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2018年を振り返り、何を思うのだろう。
そしてブクガはどこへ向かい、何を目指すのか。

Maison book girl(通称ブクガ)にとっての2018年は「成長」を求められる1年だったように思う。2014年11月に本格始動してから4年が過ぎ、現在の矢川葵、井上唯、和田輪、コショージメグミの4人編成になってからもまもなく4年になろうとしている。そんな中で、ブクガは2018年春に現在のポニーキャニオンへのレーベル移籍を発表。6月20日には移籍第1弾シングル『elude』をリリースし、その直後の6月23日に日本青年館ホールにて単独ライブ『Solitude HOTEL 5F』を敢行。さらに11月21にはメジャー2ndアルバム『yume』を発表し、11月25日に日本橋三井ホールで『Solitude HOTEL 6F hiru』『Solitude HOTEL 6F yoru』、12月16日にヒューリックホール東京で『Solitude HOTEL 6F yume』というワンマンライブ3公演を実施した。このほかにも、5月にはさいたまスーパーアリーナで開催されたアイドルイベント『ビバラポップ!』で欅坂46、BiSH、道重さゆみらとともにメインステージに立ち、イギリス・ブライトンで行われる国際音楽フェス『THE GREAT ESCAPE FESTIVAL 2018』に日本代表として出演。12月にはNHKで放送中の音楽番組『シブヤノオト』に出演し、地上波で初パフォーマンスを披露した。
このように、さまざまなチャンスが訪れ、その都度これらを自分たちのモノにしていった2018年のブクガ。2016年11月のメジャーデビューから数えても、すでに2年以上が経過した今、彼女たち、そしてブクガの楽曲制作や世界観構築まで全面プロデュースを手がける音楽家のサクライケンタは2018年という1年を振り返り、何を思うのだろう。
2018年の話題に入る前に、まずどうしても触れておかなければならないトピックがある。それは今から1年前の2017年12月28日、Zepp DiverCityで行われたワンマンライブ『Solitude HOTEL 4F』についてだ。2017年の締めくくりとなったこのライブは、過去、現在、未来を行き来する複雑な演出が用意された若干難解な内容で、ファンの間でも賛否両論が上がった。しかし、その後のブクガの方向性を決定づけるという意味では、2018年の活動を振り返る上で避けては通れないライブとも言える。
あの公演を終え、新たに迎えた2018年。メンバー、そしてサクライはこの1年をどのようにしたいと考えていたのだろう。
サクライ ー『Solitude HOTEL 4F』(以下、『4F』)はちょっとやり過ぎた感はあるんですけど、自分の中ではずっとやりたかったことがちゃんとできたかなと思っていて。確かに賛否両論あったライブではあったんですけど、特に関係者の方にはすごく好評で。改めてやってよかったなと、時間が経ってからすごく思いましたね。
コショージ ー私は『4F』が終わって、あとからいろんな方の意見を聞くじゃないですか。そこで反省ではないですけど、いろいろ思うことはありつつも、「じゃあ次のライブはどう見せようか?」みたいなことをすぐに考えていた気がします。
サクライ ー作品に関しては、その時点でシングルは『cotoeri』(2017年12月発売)が出ていましたが、そこで新しいことに挑戦していて。と同時に、その頃からメンバーの歌の力が強くなってきたことを感じてきていて、制作でも楽曲に対して歌でアプローチしていきたいと思うようになりました。 2018年序盤こそイベント出演などが続いたが、ブクガは秘密裏に5月以降の展開に向けて準備を進める。そして、事態が大きく動き出したのが5月4日、東京キネマ倶楽部で行われた『Solitude HOTEL 4.9F』(以下、『4.9F』)でのこと。全国ツアーの初日にあたるこの公演で、ブクガはポニーキャニオンへの移籍とニューシングル『elude』発売を正式にアナウンスし、同作に収録される新曲「レインコートと首の無い鳥」「おかえりさよなら」を初披露した。
ここからいよいよブクガの快進撃が始まる……そんな我々の思いとは裏腹に、コショージは意外な言葉を吐露する。
コショージ ーその『4.9F』のときぐらいが一番、私的に「ブクガをちゃんと固めないと」じゃないけど、このままではいけないみたいな感覚が強くて。ちょうどレーベル移籍を発表するタイミングだったので、ポニーキャニオンの皆さんもたくさん観に来てくださったんですよ。それに対して私、めっちゃプレッシャーを感じてしまって。「これからよろしくお願いします!」ってタイミングなのに、ここで良いライブができなかったらダメじゃないですか。だから、『4.9F』から『ビバラポップ!』への流れはすごく苦しかった記憶があります。なんだろう、ブクガの器量を見せつけなくちゃいけない時期だったというか、ずっと地に足が付いてないような気がして。
矢川 ー『Solitude HOTEL 5F』(以下、『5F』)までの1ヶ月ちょっと、落ち着くことがなかったよね。
コショージ ーでも、ずっと集中力を持続させなければ……みたいなのはなんとなく感覚的にある時期だったので、そこですごく成長できた気がするし。
矢川 ー鍛えられた感はあるよね。
井上 ー修行だよ(笑)。
和田 ー重い鎧を付けて1ヶ月ずっと動いていたから、1ヶ月後にすごく軽いみたいな感じの成長の仕方はしたかと思います(笑)。

= = = = = = = = =
試練という点においては、『4.9F』の2日後に行われた『ビバラポップ!』で初めて1万人規模のアリーナ会場でパフォーマンスしたことも大きい。BiSH、欅坂46、道重さゆみと続く夕方以降のアクトを前にステージに立つはずだった彼女たちだが、その直前にステージ上のLEDスクリーンが故障するというトラブルが発生。予定の時間よりかなり遅れてライブを開始するも、直ったと思われていたスクリーンが再び故障し、この日のために用意したVJとの同期パフォーマンスは見送り。代わりにスクリーンには<bug>の文字が表示されるも、彼女たちはトラブルや規模の大きさに負けないほどの熱演を繰り広げた。 コショージ ーあれはもう、思い出すだけで泣けてくる……。
和田 ー2曲目の「十六歳」で向かい合う振りのとき、コショージがヤバイ顔をしていたのをすごく覚えていて。「コショージ、珍しくめちゃめちゃ緊張してる!」と思った。
コショージ ーそれすら覚えてない(苦笑)。
矢川 ー変な汗かいたよね。
コショージ ーそういう機材トラブル以前に、あのさいたまスーパーアリーナにMaison book girlが立つということに対して、「こいつら場違いじゃね?」って絶対に思われたくないじゃないですか。初めて観た人に「良いグループを見つけたな」と絶対に思われたかったから、今までって対バンやイベントではVJが入ることはなかったんですけど、ビバラでは完全装備で行こうとめっちゃ意気込んで。イヤモニもビバラのために準備したんです。そういう初めてのことがたくさんあったけど……私たちの出番の前に、機材トラブルですごく時間が空いたじゃないですか。私たち、その間もステージの下でずっと待っていんですよ。
井上 ーあの低い天井のところでね(笑)。
コショージ ーずっと直らないモニターを見ていたら、会場に(BiSの)「nerve」が流れたり乃木坂46さんの曲が流れたりして、お客さんが盛り上がっていて。でも、ブクガはその日の1曲目が「bath room」だったんですよ。
矢川 ーいきなり♪タタタン、タタン、タンタンタタン〜って7拍子だし、「この流れを止めてしまう!」みたいな不安もあって(苦笑)。
コショージ ー逆に、そこでいろんなことを考えてしまう時間ができてしまって。
和田 ー覚悟を決めてからが長くて、そういうトラブルもあったから若干空回りで空元気気味の熱の込め方をしてしまって。自分の中ではダメだなと思ったんですけど、お客さんの反応として「熱のあるブクガ、いい!」っていうのが目に見えて返ってきたんです。そこで「ああ、これもありなんだな」と思って、こういう選択肢も考えられるようになったというか。自分の意思に反して出ちゃったものを受け入れてもらえたことで、それを素直にやれるようになったのかなと思いますね。
矢川 ー途中まですごく緊張していたんですけど、最後の「karma」では顔も認識できないぐらいたくさんの人がいる中で歌うことが「めっちゃ楽しい!」と思って終われたんです。それで、またこの規模の会場で歌えるぐらい頑張ろうって、すごく思えました。そこからどんどん、今まで以上にライブをするのが楽しいなと思ってできるようになった、きっかけの1日だった気がします。 この日のブクガのパフォーマンスは、確かにそれまで見たことのないような、感情をむき出しにしたものだった。それは、先にサクライが述べた「メンバーの歌唱力の向上」も良い方向に作用し、ブクガの新たな側面へとつながった気がする。 = = = = = = = = =
そんな苦難の1日に加え、5月16日〜20日には初のUK公演も実現。過去にはカナダツアー(2016年10月の『Next Music from TOKYO vol.9』)の経験を持つ彼女たちだが、今回はフェス出演のほか、現地でのワンマン公演も予定されていた。 コショージ ー確かフェスのときに、スモークを出す機材が壊れて。
矢川 ースモークが出過ぎちゃって、何も見えなくなっちゃったんです(笑)。
コショージ ー「こういうアーティストだと思われちゃうのかなあ?」とかいろいろ考えながら「bath room」をパフォーマンスして。で、MCのときにどうしようと思って、「すごく煙いですね?」ってことを伝えたくて「very smoky」って言ったら反応があって。ビバラのときはミスでヘコたれていたけど、海外でそういうことがあったらちゃんと立ち直れたぞ、みたいな(笑)。
和田 ー前にカナダに行ったときはバンドの方たちと一緒に回ったこともあって、アイドルファンよりも音楽好きの人たちが集まるという感じだったんですけど、今回は日本のアイドルが好きな海外の方がたくさん来てくれて。そういう現地の人たちの前で実際にライブできたことが、ひとつ大きな自信につながった気がします。
コショージ ーあと、「rooms」で音が止まるところで毎回「Hoooo!」みたいに盛り上がるんですよ。しかも、それがフェスでのことだったので、私たちのことを知らない人がそうやって盛り上がってくれたことにびっくりしました。日本だとその無音を静かに楽しんでくれていたのに、海外では逆の反応だったから。
井上 ーしかも冷やかしじゃなくて、心の底から出た声だったからね。
和田 ー「止まったーっ!」みたいなね(笑)。日本だとアイドルの文脈とかいろいろ踏まえた上でみんなリアクションしてくれると思うんですけど、海外では純粋に私たちの音楽とかパフォーマンスに対してのリアクションがわかるので、本当に面白かったです。

= = = = = = = = =
こうして着実に実力と自信を付け続けるブクガの4人は帰国後、6月23日の日本青年館ホールでのワンマンライブ『Solitude HOTEL 5F』に向けて、全国ツアーやリリースイベントを続けていく。シアトリカルな演出の『4F』を受けて、サクライは『5F』で何を見せようと考えたのだろうか。 サクライ ー『5F』は『4F』とのギャップといいますか……『4F』はかなりコンセプチュアルなことをやったので、『5F』はわりとわかりやすい、ライブ感のあるものをやろうと思って。演出込みでステージングをちゃんとライブとして見せたい、歌もちゃんと聴かせたいというところで考えていました。それに、ああいう座席指定の大きなホールでライブをするのも初めてのことで、自分でもやってみないとどうなるかわからなかったですし、お客さんの反応もわからないところが多くて。例えば、「完全に着席してください」という指示は出してなかったんですけど、ライブが始まってみると意外とお客さんが立ち上がらない。そこで「ちゃんと座って観たい人も多いんだな」と気づきました。メンバーがステージ上で「立って盛り上がりましょう!」みたいな感じで呼びかけて、やっとみんな行儀よく立って楽しんでくれている感じ含め、そこでまた新しい発見があったし、お客さんはどうやって観たいのか、どう楽しみたいのかもわかって。『4F』のときはスタンディングだったんですけど、あれをスタンディングでやるべきではなかったなとそのとき思いました(笑)。でも、『4F』のタイミングにあれをやりたかったというのがあったので、そういうことを経て、徐々にどういうふうに見せていったらいいかを意識するようになりましたね。 観客のみならず、パフォーマンスする側にも『5F』は新鮮さがあったという。 井上 ーそもそも着席の会場が初めてだったんですよ。だからすごく新鮮だったし、ブクガにめっちゃ合うじゃんって思いました。私たちはダンスやフォーメーションにもこだわって作っているので、ああいう会場だと全体を見てもらえるし、今までやってきたことを全部見せられるし。しかも照明にもこだわっているので、座ってゆっくり観てもらえるというのはすごくいいなと思いました。
コショージ ーでも、『4F』があったから「次はホールがいいね」ってことになったんですよ。
和田 ーちゃんと学びがあったからね。
井上 ー例えば、今までの振り入れだったら「ここでしゃがんだりしたら、(お客側から)見えないじゃん」となっていたところを、ミキティー(※振付担当のミキティー本物)も「いいよね、そんなの。だって、ホールじゃん」ってことで、そこからまた振付も変わっていったと思います。
和田 ーあと、『4F』を踏まえて、もしお客さんがいなかったとしても舞台の中で完結するものが今後できるようになったらいいなと思っていたので、そこも『5F』ではできた気がします。 決して着席を強要されたわけではなかったものの、この日のライブをホール会場という環境で、着席してじっくり楽しむと、改めてブクガのライブは映像的……まるで映画を観ているような感覚に陥った。 サクライ ー音楽って空気の振動じゃないですか。昔からなんですけど、自分は音楽を作る上で、曲を聴いたときにその場の、そのままの意味でそこの空気が変わったり雰囲気が変わったり、そういうことをすごく意識していて。それはひとつ、自分の中にずっとあるテーマであって、いつもかなり大切にしているところですね、空気を変えるということは。だから、映像的と言われるのは素直にうれしいです。
コショージ ー私、舞台とか観るのが好きなので、私たちはライブと呼んでいるけど、ブクガではそこでライブと舞台と映画の中間を表現したいなというのがあるんです。なので、『4F』が舞台に特化した内容だとしたら、『5F』はもう少し気持ちよいバランスで見せられるようにしたいなというのを、すごく意識しました。

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ワンマンライブ『Solitude HOTEL 5F』を大成功のうちに終えたブクガは2018年夏、さまざまなインベントに出演。『TOKYO IDOL FESTIVAL 2018』や『@JAM EXPO 2018』といったアイドルフェスに加え、『SUMMER SONIC 2018』の“サマソニ×TIF@幕張IDOL SONIC”枠でパフォーマンスするなどして、2018年前半に得た自信を確実なものへと昇華させていく。
そんな中、メジャー2ndアルバム『yume』の制作も同時に進んでいった。ここからはプロデューサーのサクライに、このアルバムに求めたものについて語ってもらおう。
サクライ ー『elude』とその前の『cotoeri』、さらにもうひとつ前のシングル『412』(2017年7月発売)が、自分の中では3部作的な感覚がわりとあって。それをいかにうまくひとつの作品として落とし込めるか考えたときに、Maison book girlが今まで掲げてきたテーマのひとつでもある<夢>が……これは歌詞にもよく出てくるんですけど、どちらかというと将来の夢というよりは、どこの場所かわからないとか寝ているときに見るとか、そういう不思議なところの<夢>をテーマにして、アルバムを作ったら面白い仕上がりになるんじゃないかなと考えたんです。アルバム以外の曲で新しいことにチャレンジしても、言い方はあれですけど、夢だから逆になんでもありみたいに聴いてもらえるんじゃないかなとも思いましたし。 アルバムは全21曲67分と、最近の作品の中でもかなり長尺な大作だ。アルバム制作に向けてサクライは、脳活動パターンから視覚イメージや夢を解読する研究をする京都大学 情報学研究科 教授の神谷之康氏のもとを訪ね、実際に話を聞いたほかデータを借りて楽曲制作をするなど、新たなアプローチが取られている。こういった手法が聴き手を現実と夢のはざまを行き来させるようで、どこまでが夢でどこからが現実なのか、聴いているうちに見失うような感覚に陥る、不思議な時間を体験することができる。曲単位でも優れた楽曲がずらりと並ぶ作品だが、21曲通して楽しみたい、<アルバム>というフォーマットを強く意識して制作された1枚と言える。 サクライ ー逆に、今の時代としてそれが正解なのかといったら、すごく難しいところもありますよね。最近はサブスクリプションサービスやYouTubeで、曲単位で音楽を聴く人も多いですし、アルバム単位で音楽を聴くということに慣れていない若い世代も少なくない。そんな中で、こういったアルバムらしい作品を作れたのは、自分としても作りがいがあったというか、やる意味があったと思っています。 サクライは楽曲のデモ音源を渡す際、またレコーディングの際、メンバーにその楽曲の歌詞について説明することはない。 サクライ ーCDが出たあとぐらいにそういう話をちょっと、軽くしたりしなかったりの感じで(笑)。特に、歌詞を読んで曲を聴いて、メンバー個人個人がお客さんと同じような形で、個々の解釈で受け取ってほしい、表現してほしいという気持ちが強いんです。そうやって独自の解釈が加わることで、曲がさらに膨らんでいくことに期待しているところもありますね。プラスされていくというよりは、広がっていく感じというか。それを勝手に僕のところだけで全部説明してしまって、形を決めてしまうと、それ以上広がらないと思うので、そういうところでメンバーに託している部分もあります。そういう意味では、共同作業という感じがしますね。 最近のシングルを通じて、ブクガの4人の表現力、歌唱力が向上したことも、本作の制作に与えた影響は大きい。 サクライ ーメンバーの歌唱力や表現力が上がってきたことは特に大きくて、レコーディングでも今までだったら「これが歌えているから、このテイクでいいか」みたいなところを、「もうちょっといけると思うから、もっと録ってみようか」みたいな感じで、1曲に対してのレコーディング時間もこの1年でかなり延びた気がしますね。音程はどれだけあとから修正できても、表現力はそれができないですから。それもあって、僕の作るオケやメロディにもメンバーの歌が強くなった影響が少しずつ反映されていて、音数をもっと減らしても大丈夫なんじゃないかとか、本当にピアノだけでも大丈夫なんじゃないかとか、アレンジとか作曲の部分にも影響が出ていると思います。 このアルバムは間違いなく、2018年の日本の音楽シーンにおけるエポックメイキングな1枚だと確信している。変拍子やトリッキーなインタールドなど、表面上は難解で濃厚な大作のように感じるが、実際に中に入り込んでみると1曲1曲が非常にポップであることに気づかされる。その魅力に一度ハマったら最後、ブクガの唯一無二の世界観から離れなくなるはずだ。
ブクガにとって名刺がわりの1枚となるであろうこの『yume』を携え、彼女たちは11月から12月にかけて3本のワンマンライブを行う。2018年のブクガの集大成と呼んでも過言ではないこの3公演で、彼女たちはさらなる高みへと到達することになる。
2018年11月21日に2ndメジャーアルバム『yume』を発表したMaison book girlは、まずその直後の11月25日に日本橋三井ホールで『Solitude HOTEL 6F hiru』(以下、『6F hiru』)、『Solitude HOTEL 6F yoru』(以下、『6F yoru』)と題した2本のワンマンライブを同日開催。さらに、その追加公演として12月16日にヒューリックホール東京で『Solitude HOTEL 6F yume』(以下、『6F yume』)も実施した。 サクライ ー正直なところ、もともとは『6F hiru』『6F yoru』の1日2公演で終わる予定だったんですよ。<夢>というところで、夜寝るじゃないですか。で、昼間と夜寝ているときに見る夢、そこを2つの公演で表現できたらと思っていたんですけど、ありがたいことにチケットの売れ行きも良かったので、追加公演をやることになりまして。そうなったときに、『6F hiru』『6F yoru』でまた違ったことをやりつつ、『6F hiru』はスタンディングでわかりやすく楽しめるセットリストにして、『6F yoru』は座席指定でコンセプチュアルながらもエンタテインメント性もあるようなものをやって、アルバムの完成度を最大限に高めたものは追加公演の『6F yume』でやろうと。『6F yume』はアルバム『yume』の完全再現というわけではないんですけど、そこから次の展開へ、というところを見せられたらなと思いまして。 2015年3月に『B1』からスタートし、開催ごとにフロアが1階ずつ上昇していく『Solitude HOTEL』だが、同じフロアの公演を複数回行うのはこれが初めてのこと。中でも内容の異なる2公演を1日に行った11月25日の『6F hiru』『6F yoru』は、その準備含めてかなりの労力を要したという。 サクライ ー照明とかVJとか、実際に会場で確認しないとわからないところもあるので、僕はいつもメンバーがやるリハーサル前にVJチームと一緒に、メンバーがいない状態で曲を流して、どういうふうに見えるかを確認して指示を出しているんです。でも、あの日はVJさんや照明さんのチームが前日の深夜12時入りで機材設定をして(笑)。メンバーも僕も朝6時とかそれくらいに会場入り……いや、僕は始発前ぐらいですかね。そこからまずテクニカルリハーサルでVJとか照明を確認して、そのあとにメンバーを含むリハーサルをやって、そのあとに2公演まるまる、わりと濃い内容なものがあって、単純に作業量的にすごく大変でした(笑)。なので、メンバーもどこに一番集中力を使ったらいいかが難しかったと思いますけど、その経験がもちろん今後につながっていくと思うので、結果よかったとは思います。 一方、メンバーに当日のことを尋ねると。 コショージ ー大人が大変だろうなと思って。私たちはもうライブを頑張ればいいだけなんですけど。
井上 ーだって、前日の夜中から会場入りして準備してるって聞いたから。改めて、1日1公演っていいなと思いました(笑)。
矢川 ー同じことを2公演するわけじゃないから、みんな覚えることがいっぱいで。「これは『6F hiru』だっけ、『6F yoru』だっけ?」みたいに混乱してました(笑)。
コショージ ー観る人も大変だよね。だけど、あれはやれてよかったなと思ってます。
井上 ーあの照明は当日初めて観たんですけど、知らない技術がいっぱい使われていて。私たちが成長している分だけ、周りの方たちも新しい技術を取り入れたりして力を入れてくださっているので、みんなで切磋琢磨して成長していけているのかなと思いました。 先のサクライの言葉にもあるように、『6F hiru』はスタンディング形式で従来のライブに近い形で進行し、『6F yoru』は座席指定でじっくり観覧することができるコンセプチュアルな内容と、<昼>と<夜>の対比が強く打ち出されていた。また、『6F hiru』では公演中に和やかなMCが含まれていたが、『6F yoru』はノーMCで進行。衣装や照明も『6F hiru』は<昼>らしく白が基調で、『6F yoru』は<夜>を彷彿とさせる黒がベース。特に『6F yoru』はMCによる補足もなく、暗闇の中ライブが進行していくことでどこか恐怖感を覚える場面もあった。 サクライ ーホラーとかお化けとかそういう恐怖ではなくて、得体の知れないものってやっぱり人間は怖く感じるじゃないですか。けど、その怖さって好奇心にもつながっているような気がして。映画でも小説でも、自分がわりとそういうものが好きなので、知らないものを観たいと思うし、観たことがない、感じたことがないものをやらないと意味がないと思っているので、『6F yoru』公演や、特に『6F yume』公演では「こんなの観たことがない」というものを見せられたんじゃないかなと思います。
コショージ ー『6F hiru』はどうやっても正攻法があるわけで、じゃあ『6F hiru』を観た人が次に『6F yoru』を観てどう感じるか……『6F hiru』と同じライブは絶対にないとして、そこはすごく考えました。あと、アルバム『yume』以前の曲をどっちの公演に振り分けるかもすごく考えましたし。この曲は『6F yoru』にやったほうがより効果的に響くんじゃないかとか、そういうことをすごく考えて作ったので、怖さが出ていると言ってもらえてすごく、ありがとうございますという気持ちです(笑)。 各公演で16〜7曲が披露されたが、2公演共通の楽曲は7曲のみ。しかも、同じ曲でも公演によって演出が違うため、まったく異なる印象を受ける。例えば「rooms」は、『6F hiru』では白や青を基調とした照明が使われたが、『6F yoru』では照明を落とした暗闇の中でパフォーマンスされ、ブレイクパートでまばゆい光が当たるという徹底ぶりだ。また、アンコールでは1曲目こそ『6F hiru』は「my cut」、『6F yoru』は「MORE PAST」と同じ楽曲の異アレンジバージョンが用意されたが、それ以降は「夢」「不思議な風船」と同じ構成。さらに、『6F hiru』のエンディングでは野原に真っ赤なベッドが置かれたビジュアルがステージ後方に投影され、『6F yoru』はオープニング時から舞台上に赤いベッドが2つ用意されていた。こういった関連性、連続性も過去のブクガのライブを踏襲したものと言える。 コショージ ーアンコールで曲目だけは合わせて違う雰囲気でやることも、2公演観た人はわかるじゃないですか。そういう関連性とかつながりは、すごく大切にしたいなと思って決めました。でも、お客さんにはある意味この2公演だけで満足はしてほしくなくて。『6F yume』もあるから。実は『6F hiru』と『6F yoru』のセットリストを組むときに、『6F yume』もなんとなく流れができていて。そこに向けて『6F hiru』と『6F yoru』を作ったので、3公演すべてを観てほしいなというのが一番にあったんです。例えば『6F hiru』と『6F yoru』では、『yume』から「影の電車」だけやらなかったのも意味ありげな感じで、「もっと観たいな」と思わせたかったので。

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ブクガがアルバム『yume』で作り上げた物語は『6F hiru』『6F yoru』という2公演を終え、ついに12月16日の『6F yume』で完結する。アルバムと同タイトルのサブタイトルが付けられたことで、この公演の内容がなんとなく想像できた者も多かったのではないだろうか。それはアルバム『yume』をライブでまるまる表現すること……しかし、彼女たちは過去にメジャー1stアルバム『image』(2017年4月発売)を曲順どおりに披露するライブを、『Solitude HOTEL 3F』(2017年5月開催)で実施済み。ブクガのことを深く理解するファンならば、きっとそんな安易なことはしないだろうと予想していただろう。
実際、『6F yume』はアルバムの曲順どおり、まるごと披露された。しかし、それは1曲目から順番に進行していくのではなく、アルバム後半のインタールード「fMRI_TEST#3」を経て「夢」で幕を開けるというものだった。ライブはそのままアルバムの曲順どおりに進行し、エンディングのインタールード「fMRI_TEST#1」からアルバム冒頭の「fMRI_TEST#2」へと続き、そのままアルバムの流れに沿って進んでいく。そして、最後に再び「夢」を歌唱してライブは幕を降ろすのだ。エンディングで音が切れると同時に、会場がパッと明るくなるその様子は、まるで夢から一気に現実に引き戻されたかのようだった。
ライブ中、一切のMCなし。アンコールもなしというコンセプチュアルでリスキーな内容だったが、映画館の跡地であるヒューリックホール東京という座席指定の会場の雰囲気と相まって、むしろこれ以上の付け足しは要らないと感じたはずだ。
コショージ ー会場に入るとまず、『6F yoru』のときのベッドが置いてあって(笑)。
井上 ー実は伏線をね、いろいろ用意していたわけですよ。
コショージ ーどうやったらつながるかとかいろいろ考えて、ああいう感じに落ち着いたんです。でも、ライブの内容については皆さん若干勘付いていたと思うんですよ。たぶんずっと観てきている人は、「アルバム再現はちょっと違うんじゃない?」と絶対に思っていたはずだし。
井上 ーアルバム再現は『image』ですでにやってますからね。
サクライ ーお客さんはどの時点であのライブの構成に気づいたのか、すごい聞きたいですね。最初に「夢」で始まって、序盤はそこからどうつながるかはわからないと思うんですけど、半分ぐらい進んだときにはおそらくこうなんだろうなと気づく人が出ると思うんです。でも、最後にまた「夢」に戻ったときに「これはどうやって終わるんだろう?」と考えたんじゃないですかね。 『6F yoru』にあった恐怖感も、『6F yume』ではさらに強調されたものになっていた。 サクライ ー正直、『6F yoru』が終わったときに「ちょっとこれじゃやっぱり物足りないな」って気持ちが自分の中にすごくあって。まだ全然できるんじゃないかと、悔しくなったんです。でも、『6F yume』は僕も客席の後ろのほうで観ていたんですけど、アルバムの世界観が最大限に表現できたかなと思っていて。あの公演に関しては、かなり満足はしていますね。
コショージ ー「SIX」の演出はめっちゃ怖いですよね(笑)。葵がひとりだけ残されて……。
矢川 ー背景が血みたいに真っ赤になって。
井上 ーあれはすごくいいですよね。あの、ちょっとしたキモさがたまらなくて(笑)。
和田 ー映像で観たとき、「すごく怖い!」って思いましたから(笑)。
コショージ ー「SIX」って、地味に一番練習したよね。
矢川 ーそうだね。
井上 ー赤の具合を調整したり。
コショージ ー照明さんに「すみません、(矢川を置いて3人が去った扉から血が流れ出すような照明の)赤の具合をもう少し早めてください」って伝えたり。
井上 ー「葵ちゃんが全部真っ赤に染まったら動くんで」って。でも、最終的にめっちゃいい具合になったよね。
矢川 ーそうそう、思った! 私が歩き始めたら、ちょうどコショージが来て、「ああ、ぴったり!」って。 エンディングに再び歌われた「夢」は、実はオープニングで歌った「夢」とは終盤の構成が若干異なる。この日のライブのための新たな歌詞が、サクライによって追加で書き下ろされたのだ。
矢川が終盤のサビを歌っている間に、ステージには緞帳が降り始め、メンバーの姿が一切見えない中で彼女の歌だけが会場に響く。そして、それまで会場に鳴り響いていた音がプツッと切れたと同時に、会場の明かりがパッと着き終焉を迎える。いかにもブクガらしいドラマチックな演出だ。
井上 ーあの「夢」は、もう二度と聴けませんからね。
サクライ ー最後の「夢」についてはエンディングを延ばして、歌詞を追加していて。その歌詞に関しては次の作品につながるようなニュアンスにしたものを書き下ろしまして、ある意味<夢>から覚めるじゃないですけど、夢の続きをちゃんとライブの中で表現したかったんです。
コショージ ー実は最後にやりたい演出があったんですけど、会場的に難しいということで許可が降りなくて、数日前にできなくなってしまったんです。
サクライ ーそれであの方式に変えたんですけど、当日リハーサルでやってみたらいい感じだったので、「これでいきましょう」と。本番でも最後に追加したサビが始まるあたりから自分でもゾクゾクしたので、これはこれでよかったなと思いましたね。
コショージ ーわたし的にはちょっと腑に落ちてないところもあって、ラストは完全な状態でやりたかったなというのがあります。でも、あの追加されたパートを歌って終わる方法は<夢>がループしてるみたいで、終わり方としてはすごくいいんじゃないかな。でもさ、ライブの制作もかなりギリギリの進行だったところで、サクライさんが「ループするのはさ、いいんだけどさ、同じ歌詞じゃダメなのかな?」と言ってきて。「いや、同じ歌詞でも別にいいと思いますけど、違う歌詞のほうがよくないですか?」と返したら、「そう思う」って(笑)。それで黙って書いてくれた(笑)。
和田 ー本当はそのほうがいいと思ってるのにね。
井上 ー喝を入れてほしかったんだね(笑)。
矢川 ー「やっぱそうだよね」って思いたかったんだよ。
コショージ ーレコーディングではいつも私たち、歌詞はギリギリに届いて歌っているので、今回はムチャ振りしました(笑)。
井上 ー仕返しだ(笑)。
コショージ ーでも、アンコールなしのワンマンライブはあの日が初めての経験で。お客さんはみんなアンコールを待っていたと思うんですけど、そこまでの流れがあるから「これはアンコールがないやつですね」と理解してくれてホッとしました。
矢川 ー皆さん物分かりがよくて、本当によかったです。
井上 ー鍛えられてるからね(笑)。 11月の『6F hiru』『6F yoru』、12月の『6F yume』と3つの異なるワンマンライブを短期間の間にやり遂げたブクガ。各公演とも、ブクガが持つさまざまな側面がそれぞれ強調されたものとなっていたが、3公演のうち1公演だけしか観られなかったとしてもブクガの魅力は十分に伝わるものだったと断言できる。 サクライ ー本当にそのとおりで、どれかひとつだけ観たとしても、ブクガのことがちゃんとわかるようにはしたいと思って作ってはいて。特に『6F yoru』公演はソールドアウトしてチケットを買えなかったという人も結構いたので、もし『6F hiru』公演を観て、そのあとに『6F yume』公演を観たとしても、きちんと内容が理解できるようにしたかった。だからこそ、それぞれの公演をまとめあげるのは大変だったんですけどね(笑)。
コショージ ーでも、全部終わったあとに技術さんから「次は部屋(=公演)、ひとつにしてくださいね」って言われました。『6F』は3部屋作っちゃったから(笑)。
矢川 ー本当なら『6F』『7F』『8F』にできたのにね。
井上 ーでも仕方ないですよね、全部<夢>なんだから(笑)。
和田 ー毎公演、照明とか含めてあれだけの演出をしてもらったけど、お客さんの感想をTwitterで読んでいると、その演出にメンバーが負けていたという意見がひとつもなくて。2、3年前だったら結構たくさんあったんですよ、「曲が良すぎてメンバーがついていけてない」みたいな声が。でも、今回は自分たちで観ていてもすごいなと思える演出をしてもらったのに、ちゃんとついていけてるんだなということがわかって、すごくうれしかったです。 改めて感じることだが、2018年の活動……特に『5F』と3本の『6F』を経験したことで、難解と言われた2017年末の『4F』でやりたかったことがより明確に理解でき、腑に落ちたような気がした。 井上 ーよかった。
コショージ ーそうなんですね。ちょっと、自分のライブを観ることはできないから、本当にそうなのか私たちはわからないよね。
和田 ーうん、観てみたいね。
井上 ーでもさ、『elude』の特典イベントで『5F』のライブ映像をお客さんと一緒に観たんですけど、映像を観ながらトークするはずだったのに、みんな黙って見入っちゃって。
矢川 ーこないだの『6F yume』公演の映像も先日もらって観てたんですけど、緊張しちゃって。
井上 ーわかるわかる。「頑張れっ!」ってね(笑)。
矢川 ーそう! 「矢川、頑張れ!」って気持ちになっちゃって(笑)。お客さんみたいな気持ちにはなれなくて、きっと一生そういう気持ちでは観られないんだろうなと思いました(笑)。
コショージ ー逆に、私はこういうライブが観たいなという演出を自分のライブではしたいと思ってます。
和田 ーでも、<腑に落ちる>というのがすごくしっくりくるなと思いました。今回、演出も曲も本当に自分たちがやりたいことをやらせてもらっているなと実感しましたし、改めて「よかったなぁ、4年間やってきて」と思いました(笑)。
井上 ーその4年間があってこその『yume』だったなっていうのは、しみじみと思いますね。

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Maison book girlにとっての2018年は「成長」を求められる1年だったように思う。そして実際、彼女たちはその要求に対して全力でぶつかり、我々の想像を絶するような成長を遂げた。ファンや一部の音楽マニアを唸らせる快作『yume』の完成、コンセプトや表現方法の異なるワンマンライブの実施とそれによる表現力の向上。グループとしての基礎体力は十分といえるほど備わったのではないだろうか。 井上 ー過去の映像を見返したら、確かにみんな成長したなと思います。
コショージ ー「Remove」っていう曲でお互い向き合うパートがあるんですけど、ブクガってそういう振りがあってもニコニコしないで真顔で向き合うんです。でも、最近「ウィンクしてみない?」みたいな話になって(笑)。「Remove」ってお客さんもわりとノリノリなので「大丈夫じゃない?」って言ったんですけど、葵だけはいつも目が合わないんですよ。
矢川 ー目を合わせるのが苦手で、いつも相手の顔の後ろのほうを見ているんです(苦笑)。
コショージ ーそれで、『6F hiru』のときに「じゃあ、『Remove』のときにウィンクするわ」と伝えておいたら、本番でバチっとウィンクしてきて。「目ぇ合わせられんじゃん!」って(笑)。
井上 ー余裕が出てきたんだよね。
矢川 ー成長しました(笑)。
和田 ーそのウィンク、映像に残っていたらいいのになあ(笑)。でも、1年前のワンマンだったらできなかったよね。
矢川 ー「そんな余裕ない!」って。
コショージ ーあと、「ブクガがウィンクなんかしちゃダメだよ!」みたいに思っていたかもしれないね。
井上 ーああ、確かに。
和田 ーそういう意味でも、自信がついたのは本当にデカイと思います。
コショージ ーこういうインタビューにおいても、以前は自信がまったくなかったんですよ。
井上 ー「ライブ、よかったですよ?」と言われても、「本当ですか?」って疑ってたしね(笑)。
矢川 ーでも、今は人が褒めてくれたのもちゃんと受け止められるようになったので、それも成長ですよね(笑)。
和田 ー私、『6F hiru』と『6F yoru』で結構ヘマしたんですよ、パフォーマンス的に。そのときにスタッフさんから「まだ行けるよね?」と言われたんですけど、そのあとの『6F yume』では「よかったよ!」と言ってくれたんです。その言葉は素直に信じられましたね。 グループ的には最良の形で締めくくることができた2018年だったが、何かやり残したことはあるのだろうか。 コショージ ー私は『6F yume』の最後の演出ができなかったことですね。でも、あの瞬間は二度と帰ってこないから、いつか完璧な演出でもう一度できることはないだろうなと今のところ思っていて。これから先どうなるかわからないですけど、そういう意味では今のところ最新で悔いていますね。
矢川 ーやり残したことかあ……どんどん曲が良くなっていくにつれて、それこそリズム感とか求められることが多くなっているのに対して、私は全然できてなかったなと思うことがいっぱいあったので、来年は「大丈夫、できます!」と言えるようになりたくて。本当はそれを2018年のうちにできていたらよかったんですけど、これからもっと頑張ろうという意識が高まっているところです。
和田 ー私は物事をあまり年単位で考えないから、やり残したなということはなくて。だから、こないだのワンマンまでのやり残しなんですけど、『6F yume』ではパフォーマンス的に自分の今の実力をすべて出し切れたと思うんですよ。だけど、その最大値をもっと広げられるなっていう感覚も今はあるので、やり残したというよりはこれから先にやれることが見つかったなっていう感覚ですかね。
井上 ー私も技術的なことで、2018年後半、6月からの自分の伸びとか追い上げがすごかったなと思っていて。でも、それを2018年前半にやっておけばもっとすごいことになっていたと思うんですけど、まあ過ぎたことを悔やんでも仕方ないので、これから頑張ります(笑)。 では、2019年のブクガはどこへ向かい、何を目指すのだろうか。 コショージ ーデカイことは大人の方が頑張ってくれるとして(笑)、私たちにできることは……最近思ったんですけど、うちらはワンマンとかのホームではすごくいいものが見せられる自信を持てるようになったんですけど、例えばこれが対バンだったらどうなんだろう?って。「ブクガは対バンよりワンマンのほうがいい」と言ってもらえるのはうれしいんですけど、「ワンマンだけで、対バンはいいや」とは思われたくなくて。特に対バンってVJとかがないぶん、私たちの本当の実力と本当の器量が試されると思うので、そういう部分でも2019年は「ブクガはすごい」と思わせたいですね。
和田 ーあと、2018年のビバラがよかったとよく言ってもらえるんですけど、自分たちの中であれが本当にできていたかどうか、まだ信じられないんですよ。だから、もう一回同じような経験をすることで、手応えを感じたいですね。
コショージ ーそうだね。そういう、ブクガのお客さんよりもほかのアーティストさんのお客さんのほうが多い環境で、もし同じようなステージに立てるのならば、2018年の雪辱を果たしたいですね。
和田 ーあのときの私たちを成仏させたい(笑)。
井上 ーそれに、『シブヤノオト』に出たことで、受け入れてもらえる層が意外と広いんだなと気づけて、それもまた自信につながったので、もしまたビバラがあったとして出られるならば、もっと自信満々でやれると思います。
コショージ ーあと、ロッキン(『ROCK IN JAPAN FESTIVAL』)とかアイドルフェス以外のロックフェスにも出たいよね。
井上 ータイアップもね。意外と広がりやすい気がするし。
コショージ ー親和性の高いアニメとか、そういう作品があったらねえ。
和田 ーアニメはいいね!
井上 ーあると思うんだけどなあ、ぴったりの作品が。
コショージ ーなんでもいいってわけじゃないけど、ハマったときは大きいからね。なので、タイアップが欲しいです!(笑) 最後に、サクライの中では2019年の展望はどこまで見えているのか尋ねてみた。 サクライ ーもちろん今までの流れやブクガの世界観を継承しつつ、メンバーの歌はもっと良くなると思うので、そのうえで次回シングルも制作できたらと。すでに2019年4月にニューシングルを発表することを告知させていただきましたけど、シングルのテーマについてはわりともう決まっていて。そういうことで力になってくれそうな人、話を聞いてくれそうな人に早速コンタクトを取ったところ、今朝返事が来ていたので、そこから自分の中のイメージをより一層広げて作っていけたらなと思いますし、また違ったブクガの世界観みたいなものをより一層見せていけるかなと思っています。また、ブクガはアイドルと言われることもすごく多く、別にそれは悪いことではないですけど、その中でもアイドルと言われようが言われまいが、もっと幅広く音楽ファンに聴いてほしいという思いが強いので、ちゃんとそういう強度を保った作品をどんどん作りたい。僕、2019年はたくさん曲を作るということを決めていて、ブクガに関してもいっぱい曲を作りたいですし、できれば2019年内にまたアルバムを出したいですし。本当に、この2019年は倒れてもいいかなぐらいの気持ちで頑張ろうと思っています(笑)。

(取材・文・構成/西廣智一)

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